書体は、印刷物の「顔」とも言える重要な要素です。ひとつひとつの文字から伝わる情報や印象が、紙面全体の表情を形成します。その中で、読み手にとって最も適した書体を選ぶことは、印刷物を制作する上で欠かせない工程と言えるでしょう。
UDフォントとは何か?
最近、特に注目を集めているのが「UDフォント(ユニバーサルデザインフォント)」です。このフォントは、年齢や視覚能力に関わらず、多くの人にとって読みやすいデザインが特徴です。さまざまな状況下での視認性を重視し、読み間違いを減らす工夫が施されています。そのため、中高年の方や視覚障害を持つ人も含めた、より広い範囲の読者に配慮した印刷物作りが可能になります。
上場企業によるUDフォントの採用事例
興味深い事例として、日経225に選出されるような上場企業の大多数が、IR資料にUDフォントを採用しているというデータがあります。これは、投資家への企業情報の伝達をより明確に、そして誤解を避ける形で行うための努力の表れです。特に「UD新ゴNT」などのフォントが、これらの資料で好んで使用されています。
「日経225選出企業のうち9割の企業がUDフォント(文字書体)を採用」
UDフォントの社会的意義
UDフォントの採用は、単に情報を伝えるという点を超え、SDGs(持続可能な開発目標)の観点からも重要視されています。すべての人に情報が平等に届けられるようにすることは、社会全体のインクルーシビティを高めることに繋がります。また、誤読の回避や読み速度の向上が、企業のコスト削減に貢献する可能性もあるとされています。
UDフォントの活用方法
私たちの会社でも、モリサワ社が開発したUDフォントを導入しています。これにより、お客様の印刷物や動画制作に、UDフォントを活用することが可能です。もし、UDフォントについてさらに詳しい情報を知りたい、または印刷物への導入をご検討されている場合は、ぜひお問い合わせください。 まとめ 書体は印刷物にとって、ただの装飾以上の意味を持ちます。特にUDフォントのように、多くの人にとって読みやすさを追求したフォントは、情報のアクセシビリティを高め、社会とのつながりを深めるための重要なツールとなり得ます。どの書体を選ぶかが、印刷物の受け手に与える影響を大きく左右するため、その選択には十分な注意が必要です。
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